「鷲は舞い降りた」こそ冒険小説の不朽の名作といえるでしょう

ジャック・ヒギンズの「鷲は舞い降りた」は非常におすすめできる傑作冒険小説です。第二次世界大戦を舞台に、ヒトラーの命令を受けたドイツの特殊部隊の精鋭メンバーたちが厳しい状況をくぐり抜けながら、イギリスのチャーチル首相を誘拐するという大胆不敵なミッションに挑みます。
まずその作戦遂行のディティールが非常に詳細かつ緻密で、困難な試練に立ち向かう彼らのかっこよさに打ち震えることができるのがこの作品のシンプルかつ最大の魅力だといえます。

イギリスとドイツの戦争は非常に多くの作品で題材にされています。
例えば現代のIT社会の礎を築いたとされるイギリスのアラン・チューリングがドイツの鉄壁のエニグマ暗号を解読する使命に挑むといったことです。そうした知的で静かな戦いの魅力と、この「鷲は舞い降りた」のような物理的で荒々しい戦いの魅力は、それぞれがまさに戦争ものという一大ジャンルの双璧を成すものではないでしょうか。
何をおいても使命に対して果敢に挑むものたちのストイックなまでのかっこよさ、ハードボイルドな生き様を堪能したい人におすすめです。名言が山のように飛び出します。

ハラハラドキドキの連続、イギリスとドイツという歴史的な宿命を帯びた対峙の哀愁、戦争のジレンマ、何もかもがダイナミックかつリアルに描かれています。
「鷲は舞い降りた」だけでなく、他にもドイツの側、イギリスの側、それぞれに名作がありますので、読み進むことで広がっていく世界観を辿る楽しみがあるところがこうしたジャンルの魅力といえます。